いばった王様①

森のブリコ

2008年03月06日 00:07

先日≪いきあたりバッタ≫を載せました。
http://heartrap.hamazo.tv/e1055015.html
たくさんのコメント、ご訪問 有難うございました。
そんな中で FP鈴木さんと おSONOさんは 
小3のお子さんにも 読んでくれました。
でも なり雪とか も柿とか 命崖とか
ちょっぴり意味不明で難しかったということで・・・。
ブリコ童話編集部といたしまして なんとか
そんな2人のためにと考えました。それで
出来上がったのは≪いばった王様≫という話。
小3の2人に送ります。バッタの話じゃないけれど
≪ばった≫は、たくさん入っています。
読んでくれたら嬉しいな・・・。
では はじまり はじまりー・・・・
       
      
        
         いばった王様
   

   昔々、ある国に若い王様がおりました。
その王様はわがままで、いばった王様でありました。
自分のいうこと聞かない人は、みんな縄でしばったり、
   ほしいと思えば、誰のものでもうばったり
      本当によくばった王様でした。
   だから城じゅう、宝物でいっぱいでした。

食事のときにもテーブルに、たくさん料理を並べさせ
口にいっぱいほうばったり、行儀も悪い王様でした。 
誰にも分けてあげません。全部ひとりで食べました。
だからどんどん大きくなって体は、まんまるになりました。

 
ある日、お城の見回りに、家来をいっぱいひきつれて
  長い廊下を歩いていると 宝物につまずいて、
      バッタリ ころんでしまいました。
      まんまるなのでおきられません。
たくさん家来はいましたが、誰もかけよって助けたり、
      かばったりはしてくれません。
いばってばかりの王様を みんなきらいでありました。  
      大声で命令されるので仕方なく、
      ベッドに寝かせてあげました。
でもそのまんま家来たち、どこかへ去ってゆきました。
   
   広い広いお城の中の 広い広い寝室で 
ひとりぼっちの王様は、大声でさけんでおりました。
      ベッドであばれておりました。
      そのうちベッドから落ちました。
     ゴロゴロゴロゴロ転がるばかり・・・

   「もうへばったか?」 「いや、まだだ・・・!」
ほんの少しの家来たち。ほんとは かくれていたのです。
  それでも誰も王様を 助けようとはいたしません。

 「おーい!誰もいないのか?」そういいながら王様は、
    あっちへゴロゴロ こっちへゴロゴロ・・・
   宝物にぶつかって とうとう部屋のすみっこで
      みうごきとれなくなりました。
                         (つづく)


 





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